DVD-NTSC 解説書付き
フィリピン・ルソン島北部山岳地帯に100年前から住んでいる日系山岳民家族の西暦2000年の物語。
舞台は大戦末期におびただしい数の旧日本帝国軍兵士が飢えと病気で亡くなった場所です。

小栗康平監督の「死の棘」や「眠る男」の助監督を務めた今泉光司監督が単身フィリピン北部山岳地帯に渡り、地元の社会活動家と共に州・市・町の知事・学校・キリスト教会、映画業界、映画学校、フィリピン情報省映画局、芸術文化評議会などの協力を得て7年がかりで完成させた日比NPO協働自主制作の本格劇映画です。

地球で生きる家族の姿を再発見する現代のおとぎ話絵巻。
インドのケララ国際映画祭03、ベルリン・アジアパシフィック映画祭05、サンパウロ国際映画祭05では公式コンペにノミネートされ、国内でも多数の映画祭に招待されました。
これまでに全国100ヶ所以上の国際交流関係団体、環境関係団体、教育関係などで上映会を行いました。
2007年4月に111分のデジタル版が渋谷のアップリンクで、その後沖縄那覇市、横浜市で劇場公開され、今でも全国の高校・大学や様々な団体による上映会が続いています。

フィリピン北部山岳地帯の町バギオ。
乗り合いジープの運転手をする日系3世のラモット・通称ハポン(日本人)は妻と子供三人と一緒に無断居住者地区で暮らしている。
家政婦だった妻イザベルは子どもたちをおいて外国に出稼ぎに旅立つ。
二人の娘ケユ(10)、ビリット(8)と息子ノップノップ(5)は父の故郷の山奥の村に送られ、母をマニラに送りに行った父を待っている。
母親と別れ、田舎暮らしに戸惑う子供たちもやがて村人たちの豊かな生活に溶け込んでいく。
村芝居の晩、祖父はイザベルがパスポート偽造で逮捕された事を知る。
翌日祖父母は孫たちとバギオに帰るとラモットは夜の町で借金を抱えて途方にくれていた。

祖母は戦争で生き別れた日本人の父を共同墓地に参り、祖父と山に帰っていく。
ラモットと子供たちは町で仕事を始め、つつましい暮らしを取り戻すが、無断居住者の強制立ち退きで家は潰されてしまう。
行き場を失ったラモットは村に帰る決意をし、久しぶりに帰ったラモットは故郷の自然と豊かな田舎の生活を再発見する。
祖父の姉の死を見届けて帰った子供たちは、村に帰っていた母親イザベルと再会する。
ラモットは家族が生きていく場所を再確認し、借金を返すために日本に出稼ぎに行く申請をしに町に行く。

国際交流基金映画助成及びフィリピン芸術文化評議会映画助成作品。

時間：1時間51分
ディスク枚数：1

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